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ムズカシイですね、翻訳って。

締め切り2週間近く前に一通り翻訳を終えていた定例トライアル。
「見直しだけなら、3連休中にやればいいわね~、
夜しか使えないけど、3回も夜があれば終わるでしょ」
と、軽く考えていたワタクシ。

連休中は、ジャブジャブ池を求めて放浪(?)したり、
森の中のアスレチックとか行って、チビと戯れたりしちゃったもので、
アラフォーのワタクシ、すっかり疲れちゃって夜は爆睡。
なんてこった。

結局、最終日の夜だけを使って見直し。
いや、見直しのレベルを超えてやり直しに近かったもので、
超ド深夜までかかりました・・・。なにやってんだか。
3時間睡眠ぐらいで出勤し、眠い目をこすりこすりお仕事を・・・、
と、本末転倒なことをやらかしたマヌケなワタクシです。

でも、とにかく出しました。
前回の動物実験も難しかったですが、
それでも実験のMethod部分ですから100%確実な事実、というか、
「これ使って、こうしてああした」という内容なので
曖昧性が少ない分、ある意味やりやすいともいえます。
そういう意味では、今回のは
「文法的にはこうともとれるし、こうともとれるし、どっちかなー」
みたいな部分でずいぶん悩みました。
修行が足りませんね、やっぱり。

そうそう、このアメリアですが、
定例トライアルを除き、
アメリアってものをあんまり活用したことがありませんでした。
定例トライアル以外にも、求人情報とか、その他いろいろ、
お役立ち情報はたくさんあるようなのですけど・・・。

・・・で、先日、ふと思いったって、
アメリアのサイトを詳しくいろいろ見てみました。
その中にコミュニティという掲示板的なページがあって、
それこそ定例トライアルに関する意見だとか、
アメリア事務局への要望だとか、
勉強会の案内だとかいろいろ書きこまれていたのですが、
ひとつ、「ほぅ・・」と思って読んだものがありました。

前回のメディカル定例トライアルの講評に関する意見として投稿されていたものです。
"mice were killed"のkilledの訳語についてのご意見でした。

この「killed」ですが、ワタシも訳語の選択に少し悩んでいました。
大体悩むのって「kill」とかシンプルな単語だったりするんですよねぇ。
実験動物を処置した後、死なせる場合、
「安楽死させた」とか「犠死させた」とか「屠殺した」などいろいろな表現がありますが、
「kill」には「安楽~」とか「犠~」という意味がないので、
こうした訳語を当てたらまたつっこまれるだろうしなぁ、
どう書くのがベストなのか・・・、といろいろ考えていました。
訳例でどういう訳語があてられるのか、楽しみにしていた部分のひとつです。

で、講評が出て訳例をみると、
「マウスを殺した」となっていました。
「こ、『殺した』か~(そのまんまでいいのか・・・)。
ま、そうっちゃそうだわねぇ」と思ってました。

講評では「屠殺した」の訳語を用いた人について、
「「屠殺する」も kill の訳語ではありますが、「肉・皮などをとるために家畜類を殺すこと」(大修館書店・明鏡国語辞典)です。」として否定されていました。

で、この掲示板へ投稿されていた内容なのですが、
投稿された方はバイオ研究のバックグラウンドをお持ちの翻訳者の方のようで、
ご意見をまとめるとこんな感じ↓でした。

「実験動物を死なせる場合に「屠殺した」という表現は
ごく普通に使われているものであり、Googleでも山ほどヒットする。
その分野で通常使われているものについては、
訳語として使用してもよいのではないか。
実際、いつも迷わず使用している。
逆に、訳例にあった『殺した』という表現は、
学術論文らしからぬ表現に思えるが、いかがなものか」

なるほど・・・。
確かに「殺した」という語を見たときは、
ワタシも若干の違和感を感じたりもしましたが…。
我が社でも動物実験に関する案件で、
製薬業界のバックグラウンドをお持ちの翻訳者さんは、
「屠殺」の訳語をあてていました。
論文で「殺した」という表現が使われているものなのかどうか、
調べてみようとしたんですけども、
それらしき論文はヒットせず・・・。
「殺した」って一般的な語すぎて、全然関係ない文書ばかりがヒットしてしまうので、
論文に使われていそうな語も混ぜて検索してみたりして、
論文がヒットするように調べてみたりもしたのですけど、
結局、あんまりよくわかりませんでした(→検索下手?)

業界で一般的に使用している語が
必ずしも日本語として正しいとも限らない、というケースもありますし、
ワタシ自身、どっちが適切とかイマイチ良くわかりません。
というか、どっちが適切とか、「ワタシはこう思う」とか
言い切れる根拠を持ち得ないところが、
修行不足の身か・・・。

翻訳には「絶対これ」という唯一絶対の正解がないので、
いろんな考え方、訳し方、があったりもしますね。
こちらの先生(クライアント)ではNGだったものが、
別の先生(クライアント)ではOKだったりなんて、普通にありますもん。
翻訳ってムズカシイですね。

「ムズカシイ」っていってもネガティブに捉えているわけじゃないですよ。
いろいろあっておもしろいな~、と、つくづく思うんです。
最近、本当にいろんな方の訳文に触れてみたいな~、とか、
いろんな人に自分の訳文を見て評価してもらいたい
(→いつまでもお勉強気分も良くないけれど)と思ってます。

ですからね、眠くてもこういうトライアルとかは出すことにしてるんですよ。
貴重な機会だからね・・・。

・・・しかし、かなり尾を引いています、この睡眠不足・・・。

読んでくださってありがとうございます。
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Comment

以前にTQEのことで一度コメントした者です。
私もバイオ分野のバックグラウンドを持っていますが、
「屠殺する」は普通に使いますよ。今までこの訳語に
クレームが来たことはありませんが、どうしてもこれを
避けたければ「殺処分する」でもよいように思います。
「殺す」は大いに違和感があります。講評を出した方は
一体どのようなキャリアをお持ちの方なのでしょう?
明鏡国語辞典の記述を根拠となさっていらっしゃいますが、
そもそも一般の国語辞書を引き合いに出す方が
おかしいと思います。

★通りすがりさん
はじめまして。
…といいますか、前回、せっかくのコメントをいただいておりながら、なんと、お返事ができてないとは…。本当に申し訳ありません!
そして、この拙いブログに2度もご訪問いただきましてありがとうございます。
さて、「…killed」の件でのご意見、ありがとうございます。やはり「殺した」というのは違和感を感じられる方が多いのですね。
「殺処分」ですが、
私もいろいろ調べて「殺処分」がしっくりくるのではと思ったのです。実際に「殺処分」と書いた訳文もたくさんあったようです。
しかし、この「殺処分」についても、この先生は以下のように述べて否定されていらっしゃいます。
そのまま引用しますね(Amelia2011年6月号より)
『“all mice were killed” を「全頭を殺処分した」とした訳もかなりありました。…(中略)…「(殺)処分」は口蹄疫やBSE などの伝染病を防ぐため残った動物を殺して処分することでしょう(「処分」したらその後の実験はどうする?)』
ちなみに講評者は薬学修士号をお持ちのメディカル翻訳者さんで、アメリアの母体のフェローアカデミーの講師も務めていらっしゃいます。メディカルだけではなく、有機化学、バイオなどもお手がけていらっしゃるそうです。
学習者として、いろいろな方の添削を受けてきましたが、この先生の添削がいちばん厳しい、というかストライクゾーンが狭い(?)という印象です…。

こんにちは。
しつこくてすみません(^-^;
気になったので、ICHの和文を「殺し」「殺す」で全文検索してみました。
その結果、「殺し」は3件、「殺す」は2件で、このうち「屠殺/と殺し」が2件、「屠殺/と殺す」は2件でした。つまり、純粋に「殺し」とされているものは1件、「殺す」は0件ということです。
次に、「屠殺」「と殺」で全文検索したところ、「屠殺」が1件(上記の「屠殺す」と重複)、「と殺」が8件(上記との重複は3件。すなわち名詞的用法が5件ということですね)でした。
また、「殺処分」「殺処理」はともに0件でした。
「屠」を漢字書きするかかな書きするかの問題は置いておくとして、少なくとも公的文書では、実験目的で動物を殺す場合も「屠殺」「と殺」でよいのではないでしょうか。
そもそも、「屠殺」「と殺」を禁じてしまうと、名詞的表現に苦労すると思うのですが・・・。
薬学修士なら、ご自分で実験したり、関連論文を読んだり、論文を書いたりしていらっしゃると思うんですけどねぇ・・・。
いずれにしても、お客様(評価者)は神様と思って、その方のストライクゾーンに合わせて微調整するのが賢い方法かもしれません。

追記です。
なぜ「殺す」に違和感があるのか考えてみました。
「屠殺」や「殺処分」には「何か目的のある殺し」のニュアンスがあるのに対し、「殺す」にはそれがないからかもしれません。
「殺す」の方が意味範囲が広いので、無難と言えば無難なのでしょうが、実験動物を殺す際の英語表現としては kill 以外にも sacrifice もよく見掛けますので、やはり「犠牲にする」というニュアンスがあるように思います。
講評者の方は、もしかすると厳密に kill と sacrifice を訳し分けたいというお考えをお持ちの方なのかもしれませんね。それが妥当かどうかについては、ここではコメントを控えますが・・・。

にゃんさん、こんにちは^^
私は結局間に合わなくて提出できませんでした(;;)
納得いく校正ができなくて…
"kill"の件、私もものすごく疑問に思っていた点でしたので、今日の記事を興味深く読みました。もう一度、福田先生の講評を読み直してみようかな。

こんにちは(^^)/
私も提出しました。単語の係り具合(ここまでかかるのかな~?)とか色々頭を悩ませ、しっくりこない部分もありますが送信しちゃいました。
それはそうと、killの件。
私も講評を読んだときに「えぇ?」と思いました。以前に "was sacrificed in extremis"を「切迫屠殺した」と訳す、と習ったことがあったので、英単語は異なりますけど「屠殺」は使われているのだと(それどころか、専門用語として覚えておくべきものだと)それまでは思っていたんです。
でも、「あの」先生のおっしゃっていることですし、killは訳し方が人によって異なるのかなと考えたのですが、その後、私も投稿されているご意見を読んで、「う~ん、やっぱり以前習った『屠殺』を使った方がよいのか・・・?」ともやもやしていたのです。
今回、にゃんさんの記事を読んで検索してみました。killの訳語を探すのではなく、「殺す」と「屠殺」のどちらを非臨床試験で使うか、という感じで・・・
まず「殺した」の使用頻度を調べてみるために
ラット 研究 "殺した" "非臨床" 手法 用量群 雄 雌 毒性 試験 -安楽殺 -切迫殺 -屠殺
たくさんですが、これ全てを入れて検索してみると、23件でした。
次に「屠殺」を調べてみるために
ラット 研究 "屠殺" "非臨床" 手法 用量群 雄 雌 毒性 試験 -安楽殺 -切迫殺
これで検索してみると263件でした。
つまり、「屠殺」のほうが10倍も多くヒットしたというわけです。
この結果を見ると、「屠殺」の方がよい気もしますが、なにしろ私は理系のバックグラウンドがありませんし、検索の方法が適切かどうかわかりませんので、残念ながら判断はできません・・・。
やっぱり、にゃんさんと同じく「ムズカシイですね、翻訳って」というふうに思ってます。前向きな意味で!長文失礼しました!

★通りすがりさん
ご丁寧なコメントをありがとうございます。
確かに、「と殺」がダメとなると、
他に名詞的表現が思いつきません。
この先生はとにかくすべてにおいて厳密な方、という印象がありますので、killとsacrificeを訳しわけたい、というのも「なるほど」という感じです。
いずれにしても、ストライクゾーンの狭いお客様を想定した練習と思って毎回取り組むことにしています。

★bettyさん
こんにちは。
お返事遅くなってごめんなさい。
今回の課題はちょっと難しかった(ような気がする)し、
bettyさんはお忙しいうえに、お体のこともありますもんね。無理なさならないでくださいね~。
そういえば、ワタシは2人目を妊娠中の勉強なんて、
6~7カ月ぐらいに入ってからやってたような気がします。それまではつわりで日々の生活だけでいっぱいいっぱいだったなぁ~。

★幸せ英語人さん
こんにちは。
私も今回の課題は、単語だの修飾句の係り受けでいちばん苦労しました。正直、自信ないですねぇ。
細かい検索の方法もありがとうございます。
やっぱり「殺す」はあんまり使われてなさそうですよね。
結局のところ、実際の現場では「屠殺」を使うことには何ら問題はない、と判断しています。でも、あの先生は、「使われているかどうか」も大事だけれども、「翻訳する原文に忠実であるかどうか、言葉が持つ本来の意味に忠実であるか、原文に書かれてもないこと、もしくはその単語の意味に含まれていないムダなことを加えていないか」、ということの方に重きを置かれているのか、という気もします。そりゃそう、といえばそうなんですけどもね…。
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プロフィール

komako

Author:komako
翻訳会社でオンサイト翻訳者として数年勤務した後、東京を離れたことをきっかけにフリーランスとして2013年に新しいスタートを切りました。2人の子供(6歳、4歳)の相手をしつつ、試行錯誤の毎日を送っています。

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